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ESGの静かな復権:ラ・カスがNovistoに出資

ESGの静かな復権:ラ・カスがNovistoに出資
写真提供:Sean Pollock

出典: Climate Tech Canada

皆さん、こんにちは。

ESGへのコミットメントが揺らいでいるとしても、義務的な情報開示法はお構いなしです。今週は、機関投資家ラ・カスがESGプラットフォームのNovistoに投資した件を取り上げ、表向きの反発が報じられる一方で機関投資家がどのように行動しているのかを読み解きます。

その他のクライメートテック関連ニュース:

  • Renaissance BioscienceがRNAを活用した害虫防除技術を開発
  • ケベック州が先住民エネルギープロジェクト向けに新たな50億ドルの資金提供を発表
  • Deep SkyがLufthansaとのオフテイク契約を締結

追伸:来週のToronto Climate Weekでは、2つのイベント「clean compute」と「commercializing climate tech」を共催するほか、Carbon Solutionsのフラッグシップイベントで「Why Canada?」パネルのモデレーターを務めます。会場でお会いできれば幸いです!

ラ・カスがNovistoに出資、ESGインフラ構築を後押し

概要: モントリオール拠点のNovistoは、企業向けサステナビリティデータプラットフォームの国際展開を加速するため、機関投資家ラ・カスから戦略的投資を獲得しました。

ラ・カスのポートフォリオ企業であるCAE、Boralex、Couche-TardはすでにNovistoの顧客であり、今回の投資によって顧客関係が資本関係へと発展した形です。

詳細: Novistoは大規模組織がESGデータを収集・検証・報告するのを支援します。同プラットフォームは組織全体の事業活動からデータを取り込み、監査可能なレポートを作成し、通常は数百時間と外部コンサルタントを要する情報開示作業を自動化します。

背景: ここ数年、企業は政治的・投資家的な反発を避けるため、公表していた気候関連のコミットメントを後退させてきました。

自主的な働きかけキャンペーンは勢いを失いつつあります。Investors for Paris Complianceは先週、株主キャンペーンの実効性の乏しさを理由に活動を終了しました。

しかし、アドボカシー団体やラ・カスのような機関投資家は戦術を転換しつつあり、株主総会でのESG決議やダイベストメントといった公開の手法から、非公開の対話やトランジション計画への積極的なエンゲージメントへとシフトしています。

重要な理由: 報告・開示規制は、企業が公に何を発表するかに関わらず、拘束力のある需要を生み出しています。

EUのCSRD(企業サステナビリティ報告指令)や、アジア・中東各地で導入が進むISSB準拠の義務的報告枠組みは強化が進んでおり、企業は他の財務指標と並んで監査可能なESGデータの開示を求められるようになっています。

結論: ESGへの反発を報じる見出しも、義務的な気候関連法制には太刀打ちできません。ラ・カスは、Novistoがコンプライアンス時代を支えるインフラとなることに賭けています。

その他のニュース

バンクーバーのRenaissance Bioscienceは、酵母由来の「RNA干渉」バイオ農薬を開発しました。特定の害虫のRNAを標的とする一方、周囲の植物や土壌には影響を与えません。

Protein Industries Canadaとプレーリー地域の先住民4部族は、カナダの食品・農業分野に直接投資する新ファンドを立ち上げます。

Deep Skyは、高品質なDAC(直接空気回収)によるカーボンリムーバル・クレジットを供給するオフテイク契約をLufthansa Groupと締結しました。

植物性サーモン「New School Foods」の開発元であるNS/TXは、ホールカット(切り身状)植物性食品の製造技術をスケールアップするため、Protein Industries Canadaとの新たなパートナーシップを開始しました。

BrainBox AIとTraneは、建物の省エネルギーソリューションを開発するAIイノベーションラボをモントリオールに開設しました。多くの建物でエネルギーの30%が無駄になっている現状を改善することが狙いです。

GeoRedoxは、オンタリオ州にあるCanada NickelのCrawford鉱山で、刺激法を用いた地質学的水素井としては初となる開発を行い、天然鉱床由来では初のゼロカーボン水素を生産します。

Airbusは、バッテリー、SAF(持続可能な航空燃料)、空力性能など、航空機向けのサステナブル素材・脱炭素ソリューションを開発する新たな技術拠点をケベック州に設立しました。

カルガリー拠点のEnbridgeは、Meta社のデータセンターに電力を供給するため、ワイオミング州で12億ドル規模の太陽光・蓄電池プロジェクトを開発します。

アイルランドの太陽光開発企業BNRGとNorth Shore Mi'kmaq Tribal Councilは、ニューブランズウィック州で150MW規模のアグリボルタイクス(営農型太陽光)プロジェクトを開発中です。同州最大の太陽光発電プロジェクトとなります。

政策・市場動向

方針転換: カナダ気候研究所(Canada Climate Institute)によると、カナダの気候関連政策群は初めて縮小に転じており、2025年には新規導入よりも終了・資金切れとなる政策の方が多くなっています。

炭素価格の後退: 連邦政府は、アルバータ州との合意価格に合わせる形で、連邦の炭素価格バックストップを引き下げました。連邦のバックストップを利用している州は少数ですが、今後は各州にも炭素価格引き下げの圧力がかかるとみられます。アルバータ州との覚書では、Pathwaysカーボンキャプチャープロジェクトの目標値も年間2,200万トンから1,600万トンへと引き下げられました。

先住民エネルギー: Hydro Quebecは、先住民パートナーとの大規模風力発電プロジェクト向けに50億ドル規模の資金提供プログラムを開始しました。カナダ・インフラ銀行(CIB)とNational Bankが後ろ盾となっています。

EV復活: 世界各地でEV販売が急増しています。カナダの販売台数は前年同期比75%増となり、新車販売の12%を占めるまでになりました。一方、世界全体では2026年にEVが新車販売の28%に達すると見込まれています。

企業の気候対応: BMOの調査によると、米国・カナダの企業の約75%が気候行動計画を策定済み、または策定中です。気候リスクは企業にとって最大級の懸念事項となっています。

ガス規制撤廃: バンクーバー市は、新規住宅へのガス接続禁止を撤廃し、商業ビル向けの排出量報告制度も廃止しました。

石炭リスク: SaskPowerは260億ドル規模の石炭発電所改修を計画しており、2030年までに電気料金が少なくとも20%上昇する可能性があります。

クイックヒッツ

イベント情報

  • Calgary Climate Week: コミュニティ、イノベーター、投資家、政策立案者が一堂に会し、気候ソリューションを祝い加速させるイベント。開催地:カルガリー、6月1日〜6日。
  • World Geothermal Congress: 地熱エネルギーの未来を形作るグローバルプラットフォーム。6月8日〜11日、カルガリー。
  • District Energy IDEA: 世界の地域熱供給コミュニティが集結。6月23日、オタワ。

求人情報

※ こちらの記事はClimate Tech Canadaの翻訳記事になります。

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