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ヒートポンプ復活:カナダが100万世帯の電化に20億ドルを投入

ヒートポンプ復活:カナダが100万世帯の電化に20億ドルを投入
写真提供:Mesayu Elida Irawati

出典: Climate Tech Canada

カナダのカーニー政権が、8年間で20億ドルを投じて100万世帯にヒートポンプを導入する新たな「全国ヒートポンプリベートプログラム」を発表しました。数年にわたり先行き不透明だった住宅向け改修支援が、これまでにないスピード感を持って復活した形です。

プログラムの目標は82万世帯へのヒートポンプ設置で、ほとんどの世帯には2,000ドル、所得が中央値を下回る世帯には最大10,000ドルのリベートが支給されます。最大の特徴はそのスピードです。申請はオンラインで完結し24時間以内に承認、支払いも5日以内に行われ、これまで必要だったエネルギー監査は不要になりました。さらに28万戸の集合住宅がCMHCとカナダインフラ銀行を通じた融資の対象となり、「ディープ・レトロフィット・アクセラレーター」の更新にも1億1,000万ドルが充てられます。

背景にあるのは、連邦政府の改修支援策がこれまで繰り返してきた好況と不況のサイクルです。前身の「グリーナーホームズ・グラント」は高い需要を集めた一方、2024年に資金が尽きて新規申請の受付を終了し、改修スタートアップやHVAC施工業者、住宅所有者は計画の立てようのない状態に置かれていました。今回の8年間という長期コミットメントは、施工業者が人材採用や在庫確保について長期的な見通しを持てるようにするという意味でも重要です。

連邦政府によれば、毎年約100万世帯が暖房システムを交換しており、その多くは旧システムの故障後に発生します。暖房が止まった状態では、エネルギー監査やリベートの支払いを待つよりも、速やかに新しい機器へ交換できることの価値が大きくなります。

一方で、課題も残っています。気密化や断熱強化といったより深い省エネ改修策は今回の対象から外れており、効率向上の余地は限定的です。また、資金が再び不足するリスクや、100万世帯はカナダの建物ストックのわずか6%に過ぎず、新築住宅が依然としてガス仕様で建設され続けている点も指摘されています。

総じて見ると、今回のリベート制度の再開は、2024年に失われた「予測可能性」を施工業者と住宅所有者に取り戻すものです。ただし、建物外皮の改修が対象から外れたことで、このプログラムはエネルギー効率の向上よりも、電化そのものを優先する政策へと性格を変えつつあります。

続きが気になる方へ: このほか、Gitxaała EnterprisesによるCarbonzero買収、Promise Roboticsと米国最大手住宅建設会社との提携、中国製EVのカナダ正式参入、Emera・Canadian Utilitiesの720億ドル規模の合併など、今週のクライメートテック業界の動きをメールマガジンでまとめてお届けしています。完全版の分析と業界ニュースの全文は、ぜひメール購読にてご覧ください。

※ こちらの記事はClimate Tech Canadaの翻訳記事になります。

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